アルツハイマー症を発症してからは足がなかなか上がらないようになってしまい、けれども以前の生活習慣のままに行動してしまう。 見守る家族も注意してはいたようだけれど、何度も転んでいるうちに疲労が溜まってしまったらしい。 お見舞いに行き、その後義実家へ寄ったら、いつの間にか義両親の使っている部屋の大掃除を手伝うことになったのでした。 退院を見据えてお義父さんが移動しやすいよう部屋を片付けたいのだそう。 義両親が普段寝起きに使っている部屋は居間の隣。物がたくさんで鬱蒼とした雰囲気は感じでいたけれど、この大掃除、すごく大変だったのでした。 二人のベッド、洋服箪笥が4棹、大きな食器棚、テレビにテレビ台、天井からは服を吊るしておく自作の棹、細かい雑貨、そしてほこり! 若い頃の服、頂き物、数年前に他界した義祖母の私物、親戚が営んでいるお寿司屋さんのノベルティグッズ、ずっと昔に他界した方が趣味で作っておられた焼き物、三番目の兄さんら兄弟が幼かったころの写真やメダルや・・・ わー物の洪水!と始めのうちはあきれて見ていたけれど、でもこれって義両親二人の歩んできた人生の副産物でもあるんだなと思ったら急に愛おしくなったのでした。 ミシン糸、毛糸、編み棒、刺繍針など裁縫道具もたくさん出てきた。(なぜか携帯用裁縫道具がすごく多かった。) 今はまったくその手の事はしないけど、昔はお義母さんもいろいろ作っていたんだ。 お義姉さんは、以前からこの部屋の整理をしないといけないと考えていたとのこと、お義母さん自身ももう何もいらないから、ととにかく処分処分。 そして、私はその捨てられた物からほしいものを頂戴してきた。 写真の赤い薬箱と、お裁縫道具で使えそうなもの、バッグにスカーフ類に切れてしまったパールのネックレスも。 特にバッグとスカーフ類はおばあちゃん的奇抜デザインな物が多かったので、欲しいという私にお義姉さんは「捨てる神あれば拾う神ありだねぇ・・・」と呆れていた。(他に頂戴したものも後々紹介したいです。) 箪笥も他の部屋に移動したり廃棄したりで、最終的に部屋は掃除前の1/10くらいの物量になって、すっきりした。 お義母さんはすっきりした部屋のベッドに腰を下ろして、「見違えるようだねぇ」と言ったあと、しばしぼおっとしていたのでした。 お義母さんの顔は疲れた、とも読み取れたし、寂しげにも見えたのでした。
by kurokurosusukoji
| 2014-09-08 14:44
| 古
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